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オムツがとれる頃2

・・・・・前回からのつづき

何はともあれ、幼稚園に通い始めたカボ(弟)でしたが、

オムツは相変わらず、彼の身体と一体化したかのように離れようとせず、

本人も、ハンカチ、ティッシュは忘れても、紙オムツ三枚だけは、

自分で園バックに詰め込む程に・・・依存しておりました。

すでに一年が経ち、年中組に上がった夏の日のことでございます。

実はその頃の我が家は、大変な時期を向かえていたのです・・・・・




「人間は、悲しいことや辛いことは自然と忘れようとする」

時々聞く言葉ですが、本当だなと私は思います。

この頃の事って、私・・・本当に忘れています。

と言いますか、今考えると「忘れようとしていたのだ」と思うのです。

この日記にしても、父に聞いた話と、

仕舞い込んでしまった自分の記憶を引き出しながら書いている次第です。






母の病気が発見され(詳しくはこちら)考える暇も与えられず、

ただ、慌ただしく母と私達は引きはがされました。

10歳の私でさえ、こらえるのがやっとのことでしたから、

それまで、毎日母に甘えていたカボにとって、さぞや理不尽な出来事だったでしょう。






父は、それ以前よりずっと早く起き、私達の世話をし、母の病院に寄って、会社に行き。

会社が終われば、また病院に行き、洗濯物を取り替えてから家に帰り、また私達の世話。

その繰り返しだったそうです。

完全看護の病院でしたが、父は母のお気に入りのパジャマを、

毎日洗っては届けていたらしいのです。

(不器用な父にしては、良くやってくれたと感謝してます)






そんな生活が続いていたものですから、

私とカボも、精神的に安定しているとは言えません。

「こんな状態でオムツなど外れるわけがない!」と思っていましたが、

後始末は、私の仕事のようになってまして、

「なんとかしてよ!」と言うのが本音でした。

そして、ある日のこと・・・





『ねえちゃん、母ちゃんはいつ帰ってくるん』

カボが聞きました。

私はついついイラッとして、あろうことか・・・・・

『カボのオムツがいつまでもとれないから、母さん帰って来れないのよ!』

きっと鬼のような顔をしていたのでしょう。

カボは、残念そうに俯いていました。

ところがその夜・・・・・






すっかり寝静まった・・・二時頃?

『ねえちゃん、おしっこ』

の声に、私はびっくりして起きました。

それまで、カボが尿意を知らせることなどなかったからです。

だから、オムツがとれなかったとも言えますが・・・・・

『うん、トイレにいこうネ』






便座に座らせてやると、暫く悩んでいるような表情をしていたカボでしたが、

シャーッ・・・・・と出来たのです。

用心深い私は、一度の成功くらいでは信用しません。

ところが、

次の日も、そのまた次の日も、

『ねえちゃん、おしっこ』

とオシッココールは続きました。

『これは、本物だ!』・・・・・歓喜の瞬間です。(少々オーバー)

カボを見ると、

『ねえちゃん、だいじょうぶだ・・・ニコッ』と珍しく頼りになる表情。

勿論、父も喜びました。

何度も、カボの頭をガシガシなで・・・・・

『偉いなカボ、偉いぞカボ』の連発です。






ですが、母に会いに行くことは許してくれませんでした。

父の意見というよりも、病院側から、

小さい子の出入りは控えて下さいとの指示だったようです。

放射線治療を毎日施されて、日に日に痩せ衰えて行く姿を子供には見せたくない。

その通りだと今なら分かります。

けど、私はどうにかして直接母に報告したかったし、

オムツのとれたカボを見せてあげたかった。

だって、あんなに心配しながら入院しちゃったんだもん・・・・・






次の日曜日・・・・・

父はいつものように、病院です。






私は、決めました。






カボに服を着せ、少しのお金を持ち、

電車とバスを乗り継ぎ、

目指すは、母のいる病院です。






今でこそ、大した道のりではありませんが、

その頃の私達にとっては、外国旅行に匹敵する旅でした。






なんとか無事に辿り着くと、

なんともビックリしたような苦笑いの父に迎えられました。

『とにかく入れ!』と促され、ゆっくりドアを引くと、

鉄パイプのベッドに横たわった母がいました。

眠っているようにも見えましたが、

私達が近づくと、すぐに分かったようです。






私は、忘れちゃいけないとばかりに、

『母さん、カボのオムツがとれたのよ!』

母は、

カボの頭を抱き寄せて・・・・・

『カボちゃん、偉いわね』小さくつぶやきました。

ほんの少しだけど、母の頬に赤みがさしたような・・・

そして・・・・・

『おねえちゃん、ありがとね』と一言。






するとカボが、






『かあちゃん、おれもうだいじょうぶ、だからかえってきて・・・』






カボ(弟)4歳の夏のことです。











コメントを下さる皆様へ
いつもりがとうございます。読ませていただく度に大変参考にも励みにもなっております。なるほど、そうゆう考えもあるのかと考えさせられたり、私には思いもよらないようなことが分かったりして、現実社会ではないのだけれど『どこかで確かに繋がっている』そんな安心感をもっております。最近、やはりコメントのお返しはしなくちゃと改めて思いまして、休み時間や昼休みを利用して書いておりますが、慌ただしくやってるもので、誤字脱字などがございましたら『ごめんなさい』です。また、皆様はコメントのお返しを読むためにわざわざこのページを開かなければいけません。そのような労力をおかけしまして、ホントに恐縮しております。どうぞこれからも宜しくお願い致します。/理沙

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テーマ : 育児・子育て
ジャンル : 日記

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(非公開コメント受付中)

No title

実話ってどんな巨匠が書いたドラマよりも切ないですね。

トトロ

いい話だと思いつつコメントに何を書けばいいかと思い悩み、今回はスルーと思っていました。

でもママさんのコメントにびっと来るものがありました。

理沙ちゃんとカボ君はまさしく、さつきとメイだ!
(メイは女の子だけど)

私は男ばかりの三兄弟の末っ子。といっても次兄と私は双子なので兄一人に友人一人というような兄弟関係でした。

従姉の姉さんたちにかわいがってもらったけど、だからよけい何の世話もやかず、ほおっておくばかりの兄より、しっかりした姉が欲しかったものです。

カボくんは理沙ちゃんみたいに良いお姉さんを持って、幸せですね。

追伸
コメントへの返事は無理をしないように。
正直私もほぼ毎日見ていますがコメントは毎回は書いていないです。
コメントを書かないときはつまらなかったわけではなく書く事が思いつかなかった時です。
こまめに更新しているだけでも感心していたのに最近はコメントの返事が来るのでうれしくなってはいましたが、家事に学業に忙しいのに無理をしてはいけません。

他の方も書いていますが、みんな応援していますので、無理なく、休みながらでも、テキトーでも(?)長く続ければ良いんじゃないかな。

頑張りすぎないでね!

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

No title

なんか、となりのトトロのメイちゃんとさつきちゃんを思い出しちゃったよ。
メイちゃんが一生懸命な顔をしてお母さんの病院に行こうとしたように、2人の顔もそうだったんだろうな・・・と想像しちゃうともう号泣しちゃって。
もうね、いろんな意味で切ないよ。お母様より3歳ほど上だけど、同じ年の娘がいる身としては自分とかぶちゃってね。

他の方も書かれていたけれど、コメント返しは気にせずに。
おばちゃんは、理沙ちゃんの様子をのぞきに来て日記を読ませてもらって、反省し、元気を貰い、そして勝手に理沙ちゃんたち家族の応援団になってるんですから。

No title

書き損ねたけど
コメント返しは気にしなくて良いですよ♪
返信が貰えれば嬉しいけど
素敵な日記を読ませて頂いて感じた事を
コチラが書かせて貰ってるのですよ(´▽`)ノ

ありがとう。

当時のリサちゃんとカボちゃんの年齢を考えると・・
胸がいっぱいになります。

47歳で15・・もうすぐ16の息子のいる私・・
同級生でまだ子供さんが10歳だと言う人が2名・・

それぞれ、母であったり、父であったり・・(別の家族ですが)
それぞれの共通の悩みが・・不妊の挙句、遅くに出来た子なので
なかなか・・1人で留守番も、寝ることも出来ない・・
そんな友達に・・
大丈夫!いつかは嫌でも離れて行くのが子供・・
くっついてくれるうちは・・しっかりくっついてた方がいいよって

どんなに・・どんなに・・無念だったことでしょうね
お母様・・
そしてどんなに頑張ったことでしょうね・・リサちゃんとカボちゃん・・

私の人生で何よりの幸せは「おかあさん」になれたこと

きっとお母様もそんな幸せをしっかりかみ締めて
今も見守ってくれていることだと・・思います。

お返事は、お時間のあるときに・・
こちらに寄らせていただくのは・・すごく楽しみです。
お気遣いなく・・

No title

何かジーンと胸の奥が痛くなりました。
お母さんは、カボちゃんのおむつのことを気にかけながら入院されて。
理沙ちゃんも、カボちゃんがおむつを取れるように努力されて、。
お父さんは、理沙ちゃんとカボちゃん・そしてお母さんのことで頑張っていらっしゃった。
こうじさん同様に、わたしも厄介な(クスリが全く効かない)病気と闘える限り強くならなきゃ…。

No title

はじめまして!
美紀といいます。
この度ブログを始めたので挨拶で
コメントさせて頂きました。

私のブログは競艇やギャンブルが主になっちゃうと
思いますが日常の事もいろいろ書いていくので
よかったらコメントください☆

http://ameblo.jp/boat-gals/

No title

また良い話ですね♪
涙腺に来ちゃうですよ(>_<)

お母さんも病気と闘う中
弟さんのオムツは気に掛けてたでしょうね~
そんな中、理沙ちゃんが
お姉ちゃんしてるのを知って
さぞ嬉しかった事と思います☆
幼い弟さんも頑張りましたね(´▽`)ノ

病院まで
10歳の女の子が弟を連れて行くには
大変な道のりだったでしょうけど
お母さんの気掛かりをなくしてあげようとした
理沙ちゃんの気持ちが伝わって来ますよ♪

No title

幼いころにお母さんが亡くなるという経験はとても辛かったでしょうと思うと、
涙が出てしまいます。
自分は二年ほど前に祖父さんを亡くしましたが長い間引きずっていました。人間ていつか必ず死んでしまうんだなと思うととても怖くなりました。
しかーし、自分も強くならなきゃなと思います。

涙が

出てきちゃったよ。

何も言葉が出そうにない… ごめんね。



あ、コメントの返事は無理のない範囲でね!それに返事されたのを見に来るの
なんて、ちっとも苦になる事じゃなく嬉しい限りだから♪
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